エスノグラフィー 若者+消費行動調査

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明治大学商学部・藤田ゼミでは、学生を中心とした産学共同研究プロジェクトを電通の協力のもと開始しました。

商学部における教育・研究活動の一環として、学生と企業が協同し、若者の生活や消費行動を理解するためのエスノグラフィー調査プロジェクトを行っています。

エスノグラフィーとは?
エスノグラフィーとは、文化人類学分野で発展しさまざまな分野で応用されている質的調査法です。
調査者が研究テーマに関わるフィールドに自ら入って、人々の生活や活動に参加し、観察を行ないます(=「参与観察」 participant observation)。
調査者は、数ケ月から数年にわたって、フィールドで観察したり、活動に参加したりします。
また、「行動」を観察するだけでなく、その現場の一員として「参加すること」が重視されています。
フィールドで見聞きしたり考えたりしたことを、フィールドノートに日々記録し、これをデータとして分析に用います。

エスノグラフィー × 消費行動、ビジネス、マーケティング
このエスノグラフィーが、商品開発や消費行動調査、ビジネス、マーケティングなどに応用され、新しいニーズの発見やイノベーションに役立てられています。
欧米では、大学の研究者と企業の協働も行われ、大学で専門的な訓練を受けたエスノグラファーが参与観察を行っています。
日本においても企業や調査会社がエスノグラフィーの導入を試みています。
(「行動観察」とも呼ばれていますが、厳密に言えば、「行動観察」とエスノグラフィーの基本である「参与観察」は異なります)

 

学術研究におけるエスノグラフィー 欧米企業で主流のエスノグラフィー 日本企業で主流のエスノグラフィー
期間 長期間 数ヶ月~数年 短期間 数日~6週間 短期間 1つの現場につき1日~数日
調査の終了 意義ある知見が出てくるまで クライアントによる期限まで クライアントによる期限まで
調査者 大学でエスノグラフィー調査法のトレーニングを受けた研究者 大学でエスノグラフィー調査法のトレーニングを受けた研究者が関わることが多い 専門的なトレーニングは受けず、各企業や調査会社で行われている独自方法を行っている

 

観察の期間
企業における参与観察の期間は学術研究よりも短く設定されています (Mariampolski 2006)。
それでも、欧米企業の参与観察の期間は日本企業よりも長い傾向にあります。
日本の企業では、数日間、行動を観察したりインタビューをしたりする方法が主流です。
しかし、この方法だと学術研究においては、参与観察を基本とするいわゆる「エスノグラフィー」といはみなされにくいでしょう。

なぜなら、学術研究では、たった数日間の観察で意義ある知見が出るはずがない、と考えられているからです
春夏秋冬の季節によって観察する対象の状況が変わるので、できれば最低1年の参与観察が必要といわれたりもします。

エスノグラフィーのトレーニング
欧米企業では、エスノグラフィーを実施する際は、大学で専門的なトレーニングを受けたエスノグラファーが関わることも少なくありません。
この状況の違いは、欧米(とくにアメリカ)では大学でエスノグラフィーを専門としてる研究者・院生が比較的多く、企業にも就職すること、さらに産学共同が盛んである一方で、日本の企業では、大学等でエスノグラフィーを専門とする研究者がほとんど協力してこなかったことに起因すると推測されます。

エスノグラファーとなるには、観察の仕方、フィールドノートの書き方、倫理的問題などについて、ある程度の時間をかけて専門的なトレーニングを受ける必要があるとされています。

表面的な部分だけを取り入れたエスノグラフィーを用いても、意義ある知見や成果はなかなか出にくいのです。

 

実施内容
● 数ヶ月間、エスノグラフィーの方法をトレーニング ――「現場」での参与観察、メモの取り方、映像の取り方、フィールドノートの書き方など
● 数ヶ月間、家庭や店舗において継続的な参与観察の実習・実践 ―― 家族の日常生活の様々な側面、モノの日常的な使い方や消費行動に人々が与える意味・「解釈」を明らかに
● データの分析 ―― 参与観察ならではのデータを有効に活用するためのデータ分析

詳細は、電通×明治大学共同研究プロジェクトHPへ ethno idea lab

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